2020.09.30
国内のM&A市場は、新型コロナウイルスの影響を受け、海外とのM&Aを中心とした大型案件が大幅に減少しています。
一方で、国内の小規模M&A案件は5月以降増加傾向にあり、前年同期比はプラスになりました。
その背景には、これまで事業承継問題があった中小企業がコロナをきっかけに同族承継からM&Aに踏み切っていることが主な要因としてあげられます。
また上場企業においては、子会社や一部事業を売却し、社外の組織として独立させる案件が増加傾向にあります。
2020年福島県内のM&A動向
譲渡側は案件が増加
譲渡側のM&A動向としては、まずはコロナ禍の影響で業績悪化している企業の売り案件が増加しています。
福島県内でも少しずつ「M&A」が当たり前になり、経営者の抵抗感が無くなってきている印象です。
企業として成長するために外部出資を受け入れる抵抗感が減ってきていると感じます。
経営に不安がある経営者が、株式売却して一部責任を外れても代表者として残るケースも増えています。
譲受側は将来への不安から多角化経営へ
譲受側のM&A動向としては、これまで福島県内ではあまり見られなかった、異業種間でM&Aを行うケースが出始めています。
例えば「ガス屋が不動産管理会社を買い、ガス切り替えも目指す」など、多角化を本業に結び付ける考え方が広まってきている印象です。
コロナ禍で本業の将来に不安を感じ、本業の一事業だけで商売だけをすることが怖くなり、もう一事業今と違う将来性がある事業を購入するニーズが生まれています。
まずは自社を売却し、そのお金で小さい商売を再度始めたりする方も意外と多いのが現状です。
同業同士のM&Aでは、新しい土地に新規開業を考える際に小規模でも同業を買い、従業員やお客様を持った状態でスタートするケースが見受けられます。
少しでも悩んだらまずはご相談ください
2020年初めまでは売り手、買い手ともに前向きだったM&A市場が、コロナの影響により両方の企業に良い意味・悪い意味でも影響を及ぼしてきており福島県内の企業も他人事ではありません。
福島・郡山M&A支援センターでは、今後もコロナ禍における福島県内の動向に注目しながら、「地域の中小企業にとって必要な再生や承継は何か」を常に見極めていきます。
経営のお悩みなどございましたら、お気軽にご相談ください。