2021.05.10

所在不明株主

2021年2月5日、「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案」が閣議決定されました。
これによりM&Aを行う際に、行方不明の株主がいる場合、所在不明株主の株式売却制度による売却期間が1年に短縮できることになります。

参考:経済産業省「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案」

所在不明株主の株式売却制度とは

中小企業のM&Aでは、複数の株主が議決権を有していると重要な決議に支障を来たす可能性があるため、100%の株式譲渡が望ましいと言われています。
会社の歴史が長い企業ほど所在不明株主がいる可能性は高く、それを放置するとM&Aや事業継承の妨げになるなどのリスクがあります。
これまでの制度でも、発行者からの通知や催促が株主に5年間到達せず、かつ連続して5年以上配当金が受領されていない場合には所在不明株主の株式を売却する事や自社で買取ることも可能でしたが、この株式売却制度の利用には5年という長い期間が必要でした。
今回の改正により、その期間を1年に短縮することが可能になります。

スムーズなM&A・事業承継のために出来ること

M&A、事業承継を検討するに至った際に所在不明の株主がいた場合、その対応が大きな問題となります。
出来る限り所在不明株主を生じさせないようにしておくことが重要です。

M&A、事業承継は一般的な知識だけではカバーできず、専門家を交えて慎重に行う必要があります。
将来M&Aや事業承継の必要性を感じている企業様は、小さな問題も早めに信頼できる専門家へ相談し問題を解決しておくことをお勧めします。

福島・郡山M&A支援センターでは無料で初回相談を承っております。
福島県内でのM&A、事業承継に関することはお気軽にお問い合わせください。